副腎の疾患と主な症状

副腎は腎臓の上部に位置する三角形の臓器で、約2.5cmの高さと7.5cmの長さがあります。アドレナリンやコルチゾールなど、体内の化学反応を調節するホルモンを分泌します。副腎の機能が障害されるとホルモンバランスが崩れ、過剰や不足に伴う様々な健康問題が現れます。

副腎腺癌(Adrenal Gland Cancer)

米国泌尿器科学会のデータによると、副腎に癌ができるのは極めて稀で、人口100万人あたり1〜2例程度です。腫瘍がホルモンを過剰に産生すると、産生されたホルモンに応じた症状が現れます。たとえば、過剰なコルチゾールが分泌されると、体毛が増えやすくなり、体重増加がみられます。

先天性副腎過形成(Congenital Adrenal Hyperplasia)

遺伝子の変異によりコルチゾールの産生が不足し、アルドステロンが低下、アンドロゲンが過剰になる疾患です。軽症の場合はにきび、思春期早期、顔面毛の増加、不妊や月経不順、身長が低くなることがあります。重症例では、上記症状に加えて外性器の奇形(手術が必要)、脱水、低血圧・低血糖、男性不妊、男性の精巣に良性腫瘍、塩分欠乏などが起こります。

クッシング症候群(Cushing's Syndrome)

コルチゾールの過剰分泌やステロイド薬の長期使用が原因で、主に20〜50歳の人に見られます。症状は月経異常、肩甲部と胸部の脂肪蓄積(ムーンフェイス)、糖尿病、体毛増加、顔が丸く膨らむ、血圧上昇、肥満、性機能障害、筋力低下などです。

原発性アルドステロン症(Hyperaldosteronism)

アルドステロンが過剰に分泌されると、血中のナトリウムとカリウムのバランスが乱れ、高血圧を引き起こします。30〜50歳の女性に多く見られ、原因は片側の良性腺腫か、両側の過形成です。症状は軽度の高血圧、便秘、過度の口渇・多尿、頭痛などですが、無症状のケースもあります。

フェオクロモサイトーマ(Pheochromocytoma)

副腎髄質にできる極めて稀な腫瘍で、米国では年間約800例報告されています。エピネフリンとノルエピネフリンが過剰に分泌され、高血圧や心拍数増加を招きます。主な症状は胸痛や動悸、過度の発汗、倦怠感、頭痛、吐き気、体重減少です。

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