インフルエンザウイルスの培養手順
概要
インフルエンザは、発熱・咳・倦怠感を伴う感染性の呼吸器疾患です。米国疾病予防管理センター(CDC)によると、米国では毎年5〜20%の人がインフルエンザに罹患し、20万人以上が合併症で入院しています。症状が他の疾患と似ているため、培養検査なしでは診断が難しく、適切な抗ウイルス薬と抗菌薬を区別して投与する必要があります。ウイルスの培養は、鼻洗浄(生理食塩水を鼻腔に注入)または咽頭拭い液(喉の奥を綿棒で拭う)で行います。
必要なもの
- ウイルス培養キット(液体培地入り密閉バイアルと綿棒)
- 小型プラスチック製カップ
- 10 mLの生理食塩水シリンジ
- プラスチック製バッグ
- 氷
- タオル
手順
- プラスチックバッグの半分を氷で満たし、冷蔵庫から培養キットを取り出す。キットは液体培地入りの密閉バイアルと綿棒の2部構成で、バイアルは氷の入ったバッグに入れて冷やす。
- タオルを患者の肩に巻き、衣服が濡れるのを防止する。
- 患者に背筋を伸ばして天井を見るよう指示し、プラスチックカップを握らせる。
- シリンジで生理食塩水を2〜3 mLだけ鼻腔の片側に噴射し、すぐにカップに吹き出すよう指示する。誤って飲み込んでも問題ない旨を伝える。カップの内容が少ない場合は、再度少量の食塩水を噴射する。
- 反対側の鼻でも同様に行い、シリンジが空になるまで繰り返す。カップの内容物をバイアルに移し、バイアルを氷の入ったバッグに戻す。
- 綿棒の滅菌包装を開き、患者に「アー」と声を出させながら喉の奥を優しく拭う。嘔吐反射が出た場合は一度止めて再挑戦する。拭い取った綿棒を先ほどのバイアルに入れる。
- バイアルに患者の氏名ラベルを貼り、オーダー用紙に記入したうえで、氷を入れたバッグに入れて速やかに検査室へ送付する。
