チフスと腸チフスの比較
原因
- 腸チフスはサルモネラ・チフィ(Salmonella typhi)が原因です。ツツガシラチフスはリケッチア・チフィ(Rickettsia typhi)とリケッチア・プロワゼキ(Rickettsia prowazekii)の2種類があり、前者は野生動物、後者はノミを介して感染します。
症状
- 腸チフスの主な症状は、持続的な高熱(39.5〜40℃)、倦怠感、腹痛、頭痛、そして平らなバラ色の斑点状発疹です。ツツガシラチフス(野生型)は腹部痛・背部痛・背中に広がる淡い赤い発疹・2週間続く高熱が特徴です。流行性ツツガシラチフスは寒気・咳・錯乱・激しい筋肉痛・胸部から広がる発疹が現れます。
治療
- どちらも抗生物質で治療します。腸チフスにはアンピシリン、トリメトプリム‑サルファメトキサゾール、シプロフロキサシンが一般的です。ツツガシラチフスにはドキシサイクリン、テトラサイクリン、クロラムフェニコールが使用されます。
予防
- 旅行前に腸チフスワクチンを接種しましょう。ワクチンは経口用カプセル(Ty21a)4回、または注射用Vi多糖体(Typhim Vi)があります。ツツガシラチフスに対するワクチンは現在ありません。衛生管理とノミ・げっ歯類の駆除が重要です。
歴史的な発生例
- 1489年、スペインで約1万7千人がツツガシラチフスで死亡したと報告されています。また、紀元前323年6月にアレキサンダー大王が腸チフスで死亡した可能性があると、1998年の『New England Journal of Medicine』で指摘されています。