腹膜炎の治療と管理ガイド
腹膜炎の管理と治療
腹膜炎は、腹腔を覆う膜である腹膜が炎症を起こす状態です。感染や臓器の穿孔により腹膜が炎症を起こすと、強い腹痛を伴うことがあります。本稿では、腹膜炎の対処法と症状緩和のポイントを解説します。
1. 病態の理解と緊急手術の必要性
腹膜炎は、腹膜の内側や腔自体が炎症を起こすことを指し、臓器の穿孔や感染が壁を通じて広がることで発生します。重篤な状態であるため、緊急手術が必要になることが多く、局所性と全体性があり、急性経過をたどります。感染性の場合も、非感染性の炎症性疾患の場合もあります。
2. 全身的な支持療法
患者の状態に応じて、点滴による大量輸液や電解質異常の是正といった一般的な支持療法が行われます。
3. 抗菌薬投与
抗菌薬は静脈投与が基本ですが、必要に応じて腹膜内へ直接投与することもあります。原因菌が特定されたら、その菌に合わせた抗菌薬に切り替えます。
4. 手術による腹膜の洗浄と損傷修復
腹膜の全体探査・洗浄と、腹膜炎の原因となった解剖学的損傷の修復を目的に手術を行います。ただし、自然発症の細菌性腹膜炎(SBP)の場合は手術の効果が期待できません。
5. 予後と治療の重要性
適切に治療すれば、外科的に治せる腹膜炎の死亡率は健康な患者で10%未満です。高齢者や基礎疾患を有する患者、48時間以上遅れて受診した場合は約40%に上昇します。治療せずに放置した全身性腹膜炎はほぼ致命的です。
早期診断と迅速な治療が予後改善の鍵となります。
