チューダー時代に流行した主な疾病は?

チューダー王朝(1485〜1603年)の時代は、さまざまな伝染病が頻繁に流行し、人口に大きな影響を与えました。以下に、当時特に一般的だった主な疾病を紹介します。

黒死病(腺ペスト)

14世紀にヨーロッパ全土を襲った「黒死病」は、チューダー期にも時折小規模な流行を起こしました。原因はノミが媒介するYersinia pestisという細菌です。主な症状は発熱、寒気、腋窩や鼠径部のリンパ節腫脹(腺腫)、そして致死率の高さです。

天然痘

非常に感染力が強いウイルス性疾患で、全身に特徴的な発疹が現れます。特に子どもに致命的で、生存者は顔や体に永久的な瘢痕を残すことが多かった。

はしか

発熱、咳、鼻水、赤い発疹を伴うウイルス性疾患です。肺炎や脳炎などの合併症を起こしやすく、死亡率も高かった。

猩紅熱(しょうこうねつ)

溶血性連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)による細菌感染で、発熱、咽頭痛、イチゴ舌、そして全身に赤い発疹が現れます。子どもに特に致命的でした。

発疹チフス

シラミが媒介する細菌感染で、発熱、寒気、頭痛、そして体幹部に発疹が出ます。戦争や難民の状況下で致死率が高くなります。

赤痢

腸内の細菌感染により、激しい下痢、腹痛、脱水症状を引き起こします。特に子どもにとって致命的でした。

ハンセン病

慢性の細菌感染症で、皮膚病変、神経障害、四肢の変形をもたらします。社会的な偏見と隔離の対象となりやすかった。

結核

肺を主に侵す細菌感染症で、咳、発熱、体重減少、倦怠感が典型的な症状です。治療が不十分だと致死率が高くなります。

これらの疾病は、当時の医療技術や衛生環境の未熟さと相まって、社会全体に深刻な影響を与えていました。

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