膵臓の感染症と症状

膵臓は胃の後ろ、腹部の奥に位置し、長さは約15〜20センチメートルです。細い管が集まってできており、消化管へとつながる唯一の開口部(膵管)を持ちます。膵臓の主な働きは、①食物の消化を助ける酵素を分泌し、腸で脂質・炭水化物・タンパク質を分解させること、②インスリンを産生して血糖値を調整することです。

糖尿病(Diabetes Mellitus)

膵臓のインスリン産生細胞が破壊されると、体内に十分なインスリンが供給されず血糖コントロールが乱れます。インスリンが不足すると毎日の注射が必要となり、逆に過剰に分泌されるケースもあります。高血糖が続くと腎臓・眼・足・心臓・神経に障害が出やすく、嘔吐、悪心、倦怠感、視界のぼやけなどの症状が現れます。

急性膵炎(Acute Pancreatitis)

膵臓が急激に炎症を起こす状態です。大量のアルコール摂取、薬剤、胆嚢疾患・胆石、外傷、トリグリセリド(高脂血症)などが原因となります。上腹部の激しい痛みが主症状で、嘔吐や発熱を伴うことが多いです。

慢性膵炎(Chronic Pancreatitis)

主に長期の過度な飲酒が原因で起こりますが、断続的な大量飲酒でも発症します。急性膵炎と比べて痛みは鈍く、食事や飲酒時に上腹部で持続的に感じられ、時間とともに軽減することもあります。嘔吐、悪心、体重減少、脂肪便(脂肪が多く含まれる便)も見られます。

膵酵素不足(Pancreatic Enzyme Insufficiency)

膵臓が十分な酵素を分泌できないと、食事中のタンパク質・脂質・炭水化物が適切に分解されず、栄養吸収不良を引き起こします。原因は感染、膵炎、外傷などです。

膵臓腫瘍(Pancreas Tumor)

膵臓にも良性・悪性の腫瘍ができます。良性腫瘍は症状を伴わないことが多いですが、ホルモンを分泌する場合はインスリン過剰による低血糖や、胃潰瘍を繰り返す原因となります。主な症状は低血糖、倦怠感、震え、動悸などです。

膵臓がん(Pancreatic Cancer)

悪性腫瘍が膵臓にできると、早期に症状が現れにくく、他の病気と勘違いされがちです。診断が遅れると転移しやすく、治療は手術が中心となります。症状としては、上腹部の鈍い痛みが背中に放散すること、胆管閉塞による黄疸、食欲不振・体重減少・下痢・膨満感などがあります。

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