Shigella flexneriとは?

Shigella flexneriは、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)に属するグラム陰性の桿菌で、病原性を持つシゲラ属の一種です。大腸菌(Escherichia coli)に近縁で、主に赤痢(シゲラ症)を引き起こします。米国ではシゲラ症の原因菌の約3割を占め、感染は通常軽症ですが、年少者や高齢者では重症化することがあります。

症状

シゲラ症の主な症状は胃腸系で、血便を伴う下痢が典型です。下痢は腹痛・痙攣や発熱を伴うことが多く、感染後1〜3日で出現し、5〜7日で自然に改善します。乳幼児や高齢者では下痢が激しく入院が必要になることがあり、2歳未満の子どもは高熱がけいれんを引き起こすことがあります。無症状の保菌者も存在し、感染拡大のリスクがあります。

合併症

稀に(感染者の約3%)シゲラ感染が遅発性関節炎であるレイター症候群(Reiter症候群)を引き起こすことがあります。関節痛、結膜炎、排尿時痛、皮疹などが現れ、関節炎が主症状です。特定の遺伝的素因を持つ人が罹患しやすいとされています。

診断

シゲラ症の診断は、症状と便培養によるシゲラ菌の同定で行います。培養により感染種(S. flexneri など)を特定し、感受性試験で最適な抗生物質を選択します。

治療

通常は抗生物質で治療し、アムピシリン、トリメトプリム・サルファメトキサゾール(Bactrim)、シプロフロキサシン(Cipro)などが用いられます。治療期間は7〜10日です。重症例では脱水や低血圧への対処が必要です。下痢止め(イモジウム等)は症状を悪化させる恐れがあるため使用しません。抗生物質耐性菌の増加が問題となっており、軽症例や集団感染時は抗菌薬使用を控えることがあります。

感染経路

シゲラは感染者の糞便を介して伝播します。少数の菌でも感染が成立するため、衛生状態が悪い環境で容易に広がります。特にトイレトレーニングが不十分な幼児やその周囲の家族・友人がリスクが高いです。頻繁な手洗いが予防の基本ですが、食物や水を介した感染も報告されています。

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