バルトネラ感染症の治療ガイドライン

バルトネラ感染症とは

バルトネラ属は12種以上が確認されている細菌で、オロヤ熱、ペルー潰瘍(バルチック熱)、猫ひっかき病、塹壕熱などが代表的な疾患です。これらは共通の特徴を持つ感染症群として「バルトネラ症」と呼ばれます。

治療の基本方針

  1. 健康な免疫機能を持つ人では、症状は軽度で自然に回復することが多く、特別な治療は不要です。ただし、腫れたリンパ節が痛む場合や合併症を予防したい場合は、医師の判断で治療が行われます。

  2. 免疫不全状態の患者や重症例では、抗菌薬による治療が推奨されます。適切な抗菌薬投与により、ほとんどの患者で完全回復が期待できます。

  3. 第一選択薬として、エリスロマイシンまたはドキシサイクリンがコスト面でも効果面でもよく用いられます。猫ひっかき病では、リンパ節腫脹の改善に特に有効とされるアジスロマイシンが薬剤選択の第一候補となります。

  4. 2〜3週間の治療で改善が見られない場合は、アジスロマイシン、コトリモキサゾール、またはキノロン系薬剤への切り替えを検討します。リファンピシンと他剤の併用や、必要に応じてゲンタマイシンを加えることもあります。

  5. 治療期間は通常3〜6週間が目安です。菌血症が確認された場合は最低でも4週間の抗菌薬投与が必要です。心臓弁膜に感染が及んだ場合は、外科的な弁膜置換が必要になることがあります。

まとめ

バルトネラ感染症は多くの場合軽症ですが、免疫低下者や重症例では適切な抗菌薬治療が重要です。症状や経過に応じて薬剤選択と治療期間を調整し、必要に応じて専門医の判断を仰ぎましょう。

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