セリアック病の原因・症状・自己免疫反応
セリアック病とは
セリアック病は、小腸の粘膜が自己免疫反応により障害される疾患です。小麦、大麦、ライ麦に含まれるたんぱく質「グルテン」を摂取すると、免疫システムが小腸の内壁を攻撃し、下痢や腹痛、膨満感、体重減少、倦怠感など様々な症状が現れます。
発症メカニズム
グルテンに対する自己免疫反応の正確なトリガーは未解明ですが、遺伝的要因、環境要因、腸内細菌叢(マイクロバイオーム)が関与していると考えられています。
遺伝的要因
セリアック病は遺伝的素因が強く、全世界で約1%の人が関連遺伝子(HLA‑DQ2またはDQ8)を保有しています。しかし、遺伝子を持っていても必ずしも発症するわけではなく、他の要因が重なることで病態が顕在化します。
環境要因
ストレスや感染症、特定の化学物質への曝露も発症リスクを高めます。例えば、精神的・肉体的ストレスやウイルス・細菌感染後にセリアック病が出現しやすいことが報告されています。また、農薬などの化学物質が腸粘膜を損傷し、グルテンに対する感受性を高める可能性があります。
腸内細菌叢(マイクロバイオーム)
腸内に棲む細菌は消化・栄養吸収・免疫調節に重要な役割を果たします。セリアック病患者は、健常者と比べて腸内細菌の構成が異なることが知られています。特定の細菌が減少または増加することで、グルテンに対する耐性が低下し、自己免疫反応が誘発されやすくなると考えられています。
