乳児の腎逆流症(VUR)の治療法

概要

腎逆流症(Vesicoureteral Reflux、VUR)は、膀胱の尿が尿管、ひいては腎臓に逆流する疾患で、乳幼児に多く見られます。症状は特異的ではなく、頻尿や排尿時の痛み、体重増加不良などが見られることがあります。診断は、排泄時膀胱尿道造影(VCUG)や腎臓超音波検査で行い、出生前の超音波でも確認できることがあります。

VURは遺伝性があり、乳児期は男児に、幼児期は女児に多く見られます。また、白人児に多く、アフリカ系アメリカ人児では比較的少ないと報告されています。重症度は1〜5の5段階で評価され、治療方針はこのグレードに基づきます。

必要なもの

  • 処方された抗生物質
  • 定期的な尿培養
  • 年1回の腎臓超音波検査
  • 必要に応じた腹部CTスキャン

治療の手順

  1. 受診の目安:頻繁に排尿する、排尿時に泣く、滴下様に少量ずつ出る、腹部に腫瘤が触れる、体重が増えないなどの症状がある場合は、速やかに小児科・泌尿器科を受診してください。
  2. 初期検査:医師が尿検査で尿路感染の有無を確認し、必要に応じてVCUGや超音波、CTなど追加検査を実施します。
  3. 病態の評価:年齢・全身状態・家族歴を考慮し、VURのグレードを判定します。グレード1〜3は自然に改善することが多く、重症(4〜5)の場合は外科的治療が検討されます。
  4. 薬物療法:グレード1〜3の患者では、再発性の発熱や感染を防ぐために抗生物質の予防投与が行われます。
  5. 外科的治療(必要な場合):グレード4〜5では、尿管にフラップバルブを作成する手術や、稀に瘢痕化した腎臓と尿管を切除する手術が実施されます。

腎臓病 - 関連記事