人工腎臓(透析装置)の主な機能とは

人工腎臓(透析装置)は、腎臓が十分に機能しないときに血液から老廃物や余分な水分、電解質を除去する装置です。腎不全や末期腎疾患(ESRD)の患者にとって、命を支える重要な治療となります。

人工腎臓の主な機能

1. ろ過(フィルトレーション)

透析装置は半透膜を用いて血液中の老廃物を分離します。患者の血液は数千本の細い中空繊維が束ねられたダイアライザーを通過し、尿素やクレアチニンなどの毒素が膜を通って除去されます。

2. 余分な水分の除去

透析中に超濾過(ウルトラフィルトレーション)により血液中の余分な水分が取り除かれ、体内の水分バランスが保たれます。これにより肺水腫などの合併症を防止できます。

3. 電解質バランスの調整

ナトリウム、カリウム、カルシウム、重炭酸塩などの電解質濃度は、透析液(ダイアリシス液)の組成を変えることで調整されます。血中の電解質バランスを正常に保つことが可能です。

4. pH(酸塩基)バランスの維持

余分な酸を除去したり、透析液に重炭酸塩を添加したりすることで血液のpHを適正に保ち、体内の酸塩基平衡を維持します。

5. 血圧のコントロール

余分な水分と電解質を調整することで、血圧の上昇を抑制し、血圧管理に寄与します。

6. 貧血の補助的改善

慢性腎臓病患者に多く見られる貧血に対し、透析中にエリスロポエチン製剤や鉄分補給が行われることがあります。

なお、人工腎臓は健康な腎臓の全機能を完全に代替できるわけではありません。透析は腎移植が可能になるまで、または腎機能が回復するまでの一時的な代替手段として継続的に行われます。

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