気管食道瘻孔修復を受けた乳児の逆流

気管食道瘻孔(TEF)は先天性の異常で、出生直後や妊娠中の超音波検査で発見されることがあります。外科手術により修復が必要で、通常は生後数日で手術が行われます。

気管食道瘻孔とは

胎児期に気管と食道は一本の管として発生しますが、受精後4〜8週で壁が形成され二本に分かります。この壁が完全に形成されないと、気管と食道の間に瘻孔(異常な通路)が残り、食物や液体が食道から気管へ流れ込み、嚥下障害や肺炎を引き起こします。

瘻孔修復手術

瘻孔を閉じるために、外科医は右胸部に切開を入れ、瘻孔を切除して縫合します。併存する他の健康問題がある場合は、手術を延期し、胃瘻チューブでの栄養管理や集中治療が必要になることがあります。

逆流(胃食道逆流症)

胃酸や内容物が食道へ逆流すると、食道粘膜が刺激され、胸焼けや嘔吐を引き起こします。TEF修復後の乳児の約半数が慢性的な逆流を経験すると報告されています。

逆流の治療法

  • 胃酸分泌抑制薬(例:タガメット、ザンタック)を乳児用に投与。
  • 胃排出促進薬(例:レグラン)で逆流リスクを低減。
  • 経鼻胃管や胃瘻による栄養管理、低アレルギー性のミルク(大豆ミルク等)や少量頻回の授乳法で症状改善。
  • 重症例では食道周囲に胃上部を巻く「噴門形成術(ファンドオプラクトミー)」が検討されます。

リスク要因

TEFは約4,000人に1人の頻度で発生し、遺伝性は低いですが、ダウン症候群、横隔膜ヘルニア、心臓欠損、腎臓異常、筋骨格系の問題、VACTERL症候群(椎体・肛門・心臓・食道・腎臓・四肢の先天性異常)などと併発しやすいです。

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