内部瘢痕組織(癒着)についての情報

形成

内部の瘢痕組織(癒着)は、手術、外傷、炎症、感染、放射線治療などの後に体が自然に行う治癒過程で生じます。損傷した組織が修復される際、他の組織と結合し、通常は接続しない内部表面同士がくっつくことで癒着が形成されます。卵巣や卵管、心臓周囲、腸管、脊椎など、体のあらゆる部位で起こり得ます。

問題点

癒着は以下のような症状を引き起こすことがあります。

  • 骨盤痛や性交時の痛み
  • 不妊
  • 腸閉塞
  • 組織が引っ張られることで生じる慢性的な痛み

癒着が「テザー(ひも状)」になると、手術部位を超えて組織が引っ張られます。また、癒着が壁状に形成されると、正常な癒合が妨げられ、生体バリアができて痛みを伴います。

癒着関連障害(ARD)

癒着関連障害は、慢性的な痛み、胃食道逆流症(GERD)、不妊、腸閉塞、膀胱機能障害、排便困難、うつなど多様な症状の集合体です。症状が他の疾患と類似するため、診断が難しいことがあります。

診断

通常の画像診断(X線、CT、MRI、超音波)や血液検査では癒着は確認しにくいです。ほかの疾患を除外した後、診断的腹腔鏡検査が行われることがあります。

治療

癒着の症状は自然に軽減することもありますが、慢性的な痛みには鎮痛薬が用いられます。癒着除去手術(癒着切除術)は、腹腔鏡下で行うのが一般的で、開腹手術に比べて新たな癒着ができにくく、入院期間も短くて済みます。手術は2〜4時間程度で、外来で行えることが多く、術後約1週間で日常生活に戻れます。

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