閉塞性細気管支炎(BOOP)とは
BOOP(閉塞性細気管支炎・組織化肺炎)の概要
BOOPは、細気管支とその周辺の肺組織に炎症が起こる稀な疾患です。病変は肺の一部に限局することもあれば、肺全体に広がることもあります。細気管支と肺胞(肺の空気嚢)で同時に炎症が起こる点が、他の炎症性肺疾患と異なる特徴です。年齢層を問わず発症することがあります。
症状
- 数週間にわたって徐々に悪化する慢性的な咳
- 発熱やインフルエンザ様の全身症状
- 運動時に顕著になる呼吸困難
- 場合によっては無症状で、他の目的の胸部X線検査で偶然に発見されることもあります
原因
- 全身性エリテマトーデス(SLE)や他の結合組織疾患など、自己免疫性疾患との関連が報告されています
- 乳がんの放射線治療、骨髄移植、特定の薬剤(例:抗生物質や免疫抑制剤)
- 産業用毒素や環境汚染物質への曝露も一因と考えられています
- しかし、多くの症例は明確な原因が特定できないまま発症します
診断
診断は容易ではなく、以下の情報を総合して行います。
- 高分解能CT(HRCT)で示される特徴的な画像所見
- 肺生検による組織学的確認(肉芽組織の形成と炎症の併在)
- 患者の既往歴・臨床症状の詳細な聴取
治療
主にステロイド薬が第一選択となります。
- プレドニゾンなどの経口ステロイド投与で炎症を抑制し、症状が改善することが多いです
- 治療期間が12か月未満の患者の約3分の1で再発が報告されていますが、再発時も同じステロイド療法で効果が期待できます
- ステロイドに対する反応が不十分な場合は、免疫抑制剤や抗線維化薬の併用が検討されます
