骨盤うっ血症候群の治療法

骨盤うっ血症候群(PCS)は、骨盤内の異常に拡張した静脈(静脈瘤)が血液で満たされ、疼痛を伴う疾患です。20代から50代の女性の約15%が罹患し、原因不明の骨盤痛の代表的な原因とされています。治療法には、血流を遮断する低侵襲手術、薬物療法、外科的切除があります。

正確な診断の重要性

月経中や性交後に下腹部や腰部に鈍く持続的な痛みを感じ、長時間立ち続けると症状が悪化する場合、PCSの可能性があります。疲労や妊娠歴、他部位の静脈瘤を伴うことも多いです。診断には時間がかかり、感染症やがんなどの除外診断が必要です。誤診を防ぐため、PCSの経験が豊富な医師に相談することをおすすめします。

静脈塞栓術(エンボリゼーション)

診断が確定したら、主に2回に分けて行う静脈塞栓術が選択されます。

第1ステップ:血管造影とマッピング

カテーテルを対象静脈に挿入し、造影剤で静脈瘤の位置を可視化します。この情報を基に治療計画を立てます。

第2ステップ:コイルと閉塞剤の投与

局所麻酔と静脈内鎮静を行ったうえで、特別設計されたコイルと血管閉塞剤を静脈瘤内に注入します。これにより血流が遮断され、静脈内圧が低下し、症状が徐々に改善します。

治療結果と追加の選択肢

両ステップとも入院が必要で、術後は鎮痛薬で疼痛管理を行います。多くの患者(85〜95%)が骨盤痛の持続的な軽減を実感しますが、効果が不十分な場合は鎮痛薬やホルモン療法で血流をコントロールします。

痛みが極めて強い場合は、静脈の外科的切除や子宮摘出(子宮全摘)といった根本的手術が検討されます。具体的な治療方針は担当医と十分に相談し、メリットとリスクを比較して決定してください。

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