子どもの位置性めまい(良性発作性頭位めまい症)
原因
位置性めまいは、内耳にあるカルシウム炭酸塩の小結晶(耳石、オトコニア)が異常に移動することで起こります。子どもが頭を動かすと、耳石が移動し、前庭神経に異常な信号が送られ、めまいが生じます。多くの場合、転倒やスポーツ中の外傷など、頭部への外的刺激がきっかけとなります。
症状
子どもの位置性めまいの主な症状は、頭位変換時の短時間のめまいです。その他、以下のような症状が見られることがあります。
- 吐き気、嘔吐、目まい、ぼやけた視界
- バランス感覚の低下に伴う転倒や歩行困難
- 自転車や階段の上り降り、ジャンプなどの動作が苦手になる
- 手と目、足と目の協調運動の遅れや異常
受診の目安
次のような症状がある場合は、速やかに小児科または耳鼻咽喉科を受診してください。
- 言語障害や意識障害がある
- 激しい頭痛やしびれ、二重視が続く
- めまいが頻繁に起こり、日常生活に支障が出ている
診断と治療
診断では、聴力検査や前庭機能評価が行われます。位置性めまいと診断された場合、前庭リハビリテーションが中心となります。
代表的なリハビリテーションとして、エプリー法やセモン法といった頭位変換術がありますが、子どもの年齢や協力度に合わせて調整されます。子どもの神経可塑性は高いため、成人に比べて短期間で症状が改善することが多いです。
生活上の工夫
症状が出やすい状況を避けるため、以下の点に留意してください。
- 夜間は十分な照明を確保し、暗い場所での急な頭位変換を避ける
- めまいを感じたらすぐに座るか横になる
- バランスが不安定な場合は、杖やサポートベルトの使用を検討する
- 定期的に医師と相談し、リハビリテーションの進捗を確認する
