手の震えの原因と対処法

手の震え(振戦)には主に3つのタイプがあります。安静時に起こる静止振戦、動作中にのみ現れ動かすと止む動的振戦、一定の姿勢を保っているときに出る姿勢性振戦です。震えはさまざまな疾患や状態が原因となるため、医師の診断が必要です。

パーキンソン病

パーキンソン病は時間とともに進行する慢性疾患で、脳内のドーパミン産生細胞が機能不全を起こし徐々に死滅します。その結果、ドーパミンが不足し、運動制御が障害されます。手の震えは最も一般的な症状のひとつで、顔や脚にも同様の振戦が見られます。その他の症状として、筋肉の硬直、動作の遅さ、バランス感覚の低下などがあります。

低血糖症

低血糖症(血糖値の低下)は軽度から重度まで幅があります。糖尿病患者に多いですが、非糖尿病者でも起こり得ます。軽度の低血糖では、空腹感、吐き気、心拍数の増加、緊張感、冷や汗や皮膚のべたつきとともに手の震えが現れます。これらの症状が出たら速やかに医師の診察を受けましょう。

感情・ストレス

強い感情(怒り、恐怖、不安、疲労、ストレス)も手の震えを引き起こします。多くの場合、一時的でリラックスすれば自然に収まります。ストレスや不安による振戦には、瞑想、呼吸法、リラクゼーションテクニックが有効です。疲労が原因の場合は十分な睡眠を取ることが大切です。

甲状腺機能亢進症

甲状腺が過剰にホルモンを分泌する状態を甲状腺機能亢進症と言います。首の喉仏下にある甲状腺が過活動になると、手の震え、過度の発汗、寒気、動悸、体重減少、疲労感などが現れます。症状が疑われる場合は内分泌科での検査が必要です。

多発性硬化症(MS)

多発性硬化症は自己免疫疾患で、脳と脊髄の神経線維を覆うミエリン鞘が免疫細胞に攻撃されます。その結果、神経伝達が阻害され、手の震えが起こります。震えは間欠的で、意図的に動作を行うときに現れる「意図性振戦」や、一定の姿勢を保つときに出る「姿勢性振戦」の2種類があります。

手の震えは多くの要因で生じます。原因が何であれ、早めに医療機関で評価し、適切な治療や生活改善を行うことが重要です。

医学的状態 - 関連記事