内部血栓痔(血栓性内痔核)の治療法
痔核(痔)は、直腸・肛門周辺の血管が腫れ炎症を起こす病態で、年齢や生活習慣を問わず多くの人が罹ります。特に血栓ができた「内部血栓痔」は、硬く痛みを伴う腫瘤が形成され、治療が必要です。本稿では、内部血栓痔の主な治療法を解説します。
体重管理
肥満は肛門周辺の血管に余分な圧力をかけ、痔核の発症や悪化を招きます。内部血栓痔を繰り返す人は、体重を減らすことで症状の軽減が期待できます。
坐薬・軟膏
外痔核に対しては軟膏やクリームが有効ですが、内部血栓痔には坐薬が主に用いられます。坐薬は症状を緩和しますが、根本的な治癒は期待できません。
痔核切除術(痔核摘出)
再発や重症例に対しては、外来で行う痔核切除術が選択されます。痔核周囲の組織を切開し、血栓を形成する静脈を結紮して除去します。再発率は約5%と低く、手術時間は数時間です。全身麻酔または腰部以下の局所麻酔が用いられ、感染や狭窄、創傷不全といった軽度の合併症があります。
硬化療法(硬化注射)
重症または出血を伴う内部血栓痔に対し、硬化剤を注射する硬化療法が行われます。硬化剤は痔核を硬化させ縮小させますが、注射部位が肛門に近いと焼灼感、アレルギー、感染などのリスクがあります。外来で実施し、局所麻酔下で2〜3時間程度かかります。
ゴム結紮術
軽症の内部血栓痔には、痔核基部に小さなゴムバンドを結ぶゴム結紮術が有効です。7〜10日で痔核は壊死し、瘢痕化して再発が抑えられます。診療時間は短く、局所麻酔で行われますが、バンドが肛門に近すぎると激痛や出血、感染、排尿障害のリスクがあります。
まとめ
内部血栓痔は生活習慣の改善と適切な医療処置で管理できます。症状や重症度に応じて、体重管理から外科的手術まで幅広い選択肢がありますので、専門医と相談し最適な治療法を選びましょう。
