短期記憶障害の評価方法
軽度で徐々に進行する短期記憶の低下は、加齢に伴う正常な変化として現れることがあります。短期記憶障害は、薬物やアルコールの中毒・乱用が原因になることもありますが、認知症の発症、脳内出血や頭蓋内出血、外傷、脳腫瘍など、より深刻な疾患が背景にあることもあります。日常生活で、同じ話を繰り返したり、同じ質問を何度もしたり、日中の出来事を思い出せないことが頻繁に起こる場合は、短期記憶の低下が疑われます。
評価手順
1. 3項目再現テスト
- 被験者に、リンゴ・ボール・テーブルなど、無関係な3つの項目を口頭で提示します。
- すぐにその3項目を復唱させ、覚えていることを確認します。その際、数分後に再び思い出すよう指示します。
- 5分間会話などで注意をそらし、再び3項目の再現を求めます。正常な成人は少なくとも2つは思い出し、少しのヒントで残りも思い出すことが多いです。
2. 3箇所位置記憶テスト
- 検査室内の異なる場所に5円硬貨を3枚隠し、被験者にその場所を見せます。
- 隠した場所を指させて確認し、数分後に位置を思い出すよう伝えます。
- 5分間会話で注意をそらした後、3つの位置を思い出させます。ほとんどの被験者は2つ以上の場所を正しく答え、軽い誘導で残りも思い出します。
