多発性硬化症(MS)の初期症状とは?
概要
多発性硬化症(MS)は、脳と脊髄を覆う保護膜(髄鞘)が自己免疫反応で攻撃されることで、神経インパルスが乱れ、症状が不規則かつ予測しにくい病気です。赤道から遠い地域で罹患率が高く、遺伝や感染性はありませんが、ウイルスが関与している可能性があります。
初期症状
- 視力のぼやけや二重視、赤緑色覚異常、視神経炎による痛みや視力低下
- 歩行困難、感覚異常(しびれ、刺すような痛み、ピンとくる感覚)
タイプ
- 再発・寛解型(全診断の約85%) – 症状が急性に現れ、寛解期が交互に続く。
- 原発性進行型(約10%) – 症状が徐々に進行し、再発は見られない。
- 二次進行型 – 再発・寛解型から約10年後に進行期へ移行。
- 進行性再発型(約5%) – 原発性進行型に加えて急性の再燃が起こる。
診断方法
MSの確定診断は存在しませんが、以下の情報を総合して診断します。
- 症状の経過と時間差(最低2回の発作が1か月以上離れていること)
- MRIによる髄鞘損傷の確認
- 血液検査で他疾患の除外
- 誘発電位検査、脳脊髄液検査
考慮すべき点
- 診断は主に15歳〜40歳で行われますが、子どもでも発症します。
- 北欧系や高緯度地域の人々に多く、女性は男性の約3倍の頻度で罹ります。
- 都市部での発症率が高く、内陸部や海岸部で差が見られます。
誤解と実態
- MSは「治らない」病気という誤解がありますが、症状緩和や日常生活支援を目的とした薬物療法やリハビリで管理可能です。
- 車椅子生活や就業不能というイメージも誤りで、多くの患者は軽度から中等度の症状で働くことができます。
