筋肉収縮の正しいステップ順序

筋肉収縮のプロセス概要

筋肉収縮は特定の順序で起こる一連のステップから成ります。以下に正しい流れを示します。

1. 活動電位の発生と伝達

運動ニューロンで活動電位が発生し、軸索を通って神経筋接合部へ伝わります。シナプス間隙にアセチルコリン(ACh)が放出されます。

2. アセチルコリン結合と筋膜の脱分極

AChが筋細胞膜の受容体に結合し、局所的に脱分極が起こります。細胞内電位が上昇し、外側より負の差が小さくなります。

3. 筋線維の脱分極(活動電位の伝播)

脱分極が閾値(約‑55 mV)に達すると、筋膜上に活動電位が生じます。T管(横小管)を介して筋線維全体に急速に伝わります。

4. サルコプラズミックレティキュラムからのカルシウム放出

活動電位がT管を通り、サルコプラズミックレティキュラム(SR)からCa²⁺が放出されます。カルシウムは収縮開始の主要シグナルです。

5. カルシウムのトロポニン結合

Ca²⁺は細いフィラメント(アクチン)にあるトロポニン複合体に結合し、構造が変化します。この変化により、ミオシンがアクチンに結合できるようになります。

6. クロスブリッジ形成

太いフィラメント(ミオシン)のヘッドがアクチン上の特定部位に結合し、クロスブリッジが形成されます。

7. パワーストローク

ミオシンヘッドが構造変化(パワーストローク)を起こし、細いフィラメントをサルコメア中心方向に引っ張ります。結果、アクチンがミオシン上を滑り、筋肉が短縮します。

8. 筋肉の弛緩

活動電位が終了すると、SRがCa²⁺を再び貯蔵部位へポンプで戻します。カルシウムが減少するとトロポニンは元の構造に戻り、ミオシンはアクチンから離脱し、クロスブリッジが解消されて筋線維は弛緩します。

9. ATPの消費

パワーストロークはATPをエネルギー源とします。ATPは加水分解されADPと無機リン酸(Pi)になり、ミオシンの結合・解離・動作に必要なエネルギーを供給します。

この一連のサイクルが繰り返されることで、筋肉は制御された動きを実現します。

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