コルチゾン注射と硬化注射による神経腫治療の比較

はじめに

神経腫(モートン神経腫)は主に足に発生する良性の腫瘍で、神経組織から構成されています。第3・第4中足骨間の神経が刺激されることで起こり、前足部にしびれや刺すような痛みを引き起こします。放置すると跛行やかかとの棘(かかと棘)を伴うことがあります。患者の約70%はカスタムオルソティック(足底装具)で症状が緩和されますが、残りの30%は非外科的治療としてコルチゾン注射または硬化注射が選択されます。

治療の目的の違い

コルチゾン注射はステロイド剤で、神経腫周囲の炎症と腫れを抑えることで圧迫感を軽減します。根本的な治癒を目的するものではなく、腫瘍を縮小させ痛みを和らげることが狙いです。

硬化注射は希釈したアルコール溶液を神経腫の近くに注入し、痛みを引き起こす神経束を破壊します。外側の結合組織は残すことで、正常な神経再生が期待できる「化学的手術」と呼ばれます。

成功率と治療回数

どちらの治療も複数回の施術が必要です。硬化注射は週1回または2週に1回の頻度で、3〜6回の治療で痛みが消失することがあります。コルチゾン注射は効果が強いため、2〜3回の施術で改善が期待できます。

一般的に、コルチゾン注射は第一選択とされますが、成功率は約15〜20%に留まります。一方、経験豊富な足病医が実施する硬化注射は60〜90%の成功率が報告されています。

考えられる合併症

治療にはリスクが伴います。硬化注射は注射部位の皮膚潰瘍、腱の腫脹、関節の硬直などが起こることがあります。コルチゾン注射は注射部位の皮膚変色や漂白、周囲の筋肉や骨の萎縮、足底パッドの薄化などが長期使用で見られます。いずれも一時的な痛み増強が最も一般的です。

覚えておくべきポイント

神経腫は早期に診断・治療することで回復期間を短縮できます。患者は医師と協力し、疑問や不安を遠慮なく伝えることが重要です。また、神経腫治療の実績がある足病医を選ぶことで、治療効果が高まります。

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