ALS(筋萎縮性側索硬化症)の症状と概要

ALSとは

筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、脳と脊髄にある運動ニューロンが徐々に破壊され、随意筋の制御が失われていく進行性の神経疾患です。歩行・会話・食事・呼吸といった日常的な動作が徐々に困難になり、最終的には全身の麻痺に至ります。診断後の平均余命は約5年とされ、原因は未だ解明されていません。英国の物理学者スティーヴン・ホーキング博士もこの病に罹患していたことで知られています。

上位運動ニューロンの症状

上位運動ニューロンは大脳から脊髄へ信号を伝える役割を持ちます。その機能が障害されると、筋肉が硬直し、反射が過剰になることがあります。代表的な所見として、足の親指が異常に反応する「バビンスキー徴候」などが挙げられます。

下位運動ニューロンの症状

下位運動ニューロンは脊髄や脳幹に位置し、上位ニューロンからの指令を直接筋肉に伝えます。これらが障害されると、筋力低下、筋萎縮、筋肉の痙攣やひきつり(ミオクローヌス)が見られます。上位・下位両方の運動ニューロンに障害が認められ、他の疾患で説明できない場合にALSと診断されます。

末期症状

ALSの進行速度は個人差がありますが、病状が進むと立ち上がれず、四肢や嚥下機能が失われ、体重が著しく減少します。呼吸筋も徐々に衰え、人工呼吸器が必要になることが多く、肺炎のリスクも高まります。

罹患者の特徴

米国国立神経疾患研究所によると、米国内で毎年約5,000人がALSと診断されています。人種や民族を問わず発症しますが、最も多いのは40歳から60歳の成人です。遺伝的要因が関与するケースは全体の5〜10%程度です。

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