四肢麻痺について知っておくべきこと
事実
四肢麻痺(テトラプレジア)は、首から下の脊髄(頸椎)の損傷により、両腕と両脚の感覚や運動機能が障害される状態です。損傷部位や程度により、感覚麻痺や運動麻痺の程度はさまざまです。
誤解
多くの人は「首から下が完全に麻痺している」と考えがちですが、実際には多くの四肢麻痺患者は肩をすくめたり、腕を挙げたり、肘を曲げることが可能です。頸椎の各レベルが腕の異なる部位を支配しているため、損傷部位によって残存機能が残ります。
タイプ
四肢麻痺は大きく「完全型」と「不完全型」に分けられます。完全型は損傷部位以下の感覚・運動が全く失われ、車の衝突や潜水事故で起こりやすいです。不完全型は一部の感覚や運動が残り、銃創や腫瘍などが原因です。不完全型の患者は杖や車椅子を使いつつ、歩行が可能なケースもあります。
リスク要因
脊髄損傷そのものの治療は長期入院が必要で、呼吸障害や頭部外傷、骨折など合併症がつきものです。さらに「自律神経過反射(AD)」という、損傷部位以下の刺激に対して過剰に反応する状態が起こり、激しい頭痛や大量の発汗、血圧上昇などの危険な症状を引き起こします。靴がきついだけでも発症することがあります。その他、褥瘡、肺炎、転倒リスクも高いです。
生活への影響
四肢麻痺になると生活様式が大きく変わります。バリアフリー化が進み、社会参加は以前よりしやすくなっていますが、精神的な適応は個人差があります。信仰に救いを求める人もいれば、絶望から自殺に至るケースもあります。新たに四肢麻痺となった人にとって、同じ経験を持つ仲間との支援ネットワークを築くことが最も重要です。
