減量手術の種類と手順の比較

手術オプションの概要

制限手術(Restrictive procedures)

米国肥満外科医学会が推奨する主な手術は、食事量を制限する『制限手術』と、消化・吸収を妨げる『吸収阻害手術』の2つです。制限手術は胃の容量を小さくすることで、摂取できる食事量を自然に減らします。

代表的な制限手術は以下の2種類です。

  • ラップバンド(LAP‑Band):腹部に3つの小さな切開を入れ、胃の上部に調整可能なシリコンバンドを装着します。手術は腹腔鏡下で行われ、入院は1日程度と短く、バンドは必要に応じて取り外し可能です。
  • 胃バイパス(Gastric Bypass、胃ステープリング):開腹または腹腔鏡下で胃の上部を小さく切り取り、残りの胃と小腸を直接つなげます。胃の容量は減少し、食べ物は小腸を迂回させて通過するため、吸収も抑制されます。手術はラップバンドに比べて侵襲が大きく、入院期間も長くなります。

どちらの手術でも、術後はガスがたまりにくいように食事量を制限し、ゆっくり噛んで食べることが求められます。また、段階的に運動を取り入れることも重要です。

吸収阻害手術(Malabsorptive techniques)

この手術は小腸の大部分をバイパスさせ、食物が体内に吸収される時間を短縮します。代表的な手法は『スリーブ状胃切除+小腸バイパス』などで、制限手術と組み合わせて行われることもあります。

吸収阻害手術は体重減少効果が高い一方で、栄養素の吸収が低下するため、ビタミン・ミネラルのサプリメント摂取が必須です。術後の食事指導と定期的な血液検査で、栄養状態を管理する必要があります。

胃全摘術(Gastrectomy)

胃の一部または全体を外科的に切除する手術です。腹腔鏡下で行えば創口は小さく、回復が早いメリットがあります。腸の機能はそのまま残るため、吸収阻害手術ほどのサプリメントは不要ですが、術後は胃の容量が小さくなるため、食事回数を増やすなどの食事調整が必要です。

いずれの手術でも、術前のカウンセリングで適応・リスクを十分に確認し、術後は医師・栄養士の指導のもとで食事・運動・サプリメント管理を徹底することが、長期的な成功につながります。

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