猫の寄生虫が人に及ぼす影響

猫が寄生虫に感染することは一般的ですが、ほとんどは猫自身にしか症状が出ません。稀にヒトへ感染する虫病(人獣共通感染症)もあり、特に子どもが重症化しやすいです。感染は主に猫の唾液や糞、汚染された食料・水を介して起こります。

フックワーム

フックワームは回虫の一種で、感染した猫は糞中に卵を排出します。卵は土中で孵化し幼虫となり、汚染された土や猫のトイレに触れることでヒトに感染します。幼虫は皮膚を通して侵入し、かゆみや疼痛を伴う皮膚炎、腹部痙攣、腸出血、腹部膨満などの症状を引き起こすことがあります。

トキソカリウス症

トキソカリウスは犬回虫(Toxocara canis)または猫回虫(Toxocara cati)が原因の腸内寄生虫です。感染した土壌や汚染された表面から卵を誤って摂取すると、体内で幼虫が移動し、脳・肝臓・肺などの臓器を傷つけます。重症例では眼球や組織、神経に永続的な障害を残すことがありますが、非常に稀です。米国疾病予防管理センター(CDC)によると、毎年約700人が眼の障害を起こします。

条虫

条虫(Dipylidium caninum)はノミが媒介する寄生虫です。猫がノミを摂取すると体内で成虫となり、糞に米粒状の節片を排出します。人が誤ってノミやその節片を飲み込むと感染し、特に子どもに多く見られます。感染すると米粒状の節片が便に混ざり、下痢を伴うことがあります。

治療

猫が虫に感染した疑いがある場合は、速やかに獣医師の診察を受けましょう。外出させる猫には定期的なノミ駆除薬の使用が有効で、ヒトへの感染リスクを低減できます。

予防・対策

  • できるだけ猫を室内で飼育し、外部からの汚染を防ぎます。
  • 猫が土やごみ、小動物に触れないようにし、砂場は子どもが使用する際は覆いをするか使用を控えます。
  • 猫のトイレはこまめに掃除し、使用後はビニール袋に入れて速やかに処分します。
  • 外で遊んだ後やペットと触れ合った後は、必ず手を石鹸で洗いましょう。
  • 子どもに土や砂を食べさせないよう指導します。

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