脳腫瘍様症状を引き起こす寄生虫は何か?
概要
豚肉条虫(Taenia solium)の卵を摂取すると、体内で孵化し幼虫が全身に移動して嚢胞性疾患「嚢虫症」を引き起こします。脳や神経系に感染した場合は「神経嚢虫症」と呼ばれ、症状は脳腫瘍に似ています。
考慮すべき点
豚肉条虫は、人や動物の糞便で汚染された食物・水・土壌を通じて感染します。食材の衛生管理と豚肉の十分な加熱が重要です。
症状
脳内に嚢胞や病変ができ、頭痛、視覚障害、けいれん、髄膜炎、認知症など、腫瘍様の症状が現れます。
診断
神経嚢虫症はMRI(磁気共鳴画像)で脳内の嚢胞や病変を確認することで最も確実に診断できます。
治療
治療には外科手術、抗寄生虫薬、ステロイドなどが用いられ、重症例では致死的になることもあります。
地域分布
嚢虫症は主に開発途上国で多く見られ、メキシコ、中米、中国、韓国、インド、東欧などが挙げられます。
雑学
2009年のテレビドラマ『グレイの解剖学』で、グラント・ショー演じる患者が神経嚢虫症と診断されました。
