脳卒中後の嚥下(飲み込み)対策

脳卒中は脳内出血や血流障害により意識喪失や麻痺を引き起こし、軟口蓋・喉・顔面の筋肉が弱まります。その結果、会話や飲み込みが困難になることがあります。適切なリハビリテーションを行えば、嚥下障害(ディスファジア)を抱える患者でも比較的楽に食事ができるようになります。放置すると脱水や栄養不良、肺炎など命に関わる合併症を引き起こす恐れがあります。

症状

  • 食べ物が口の中に残る、飲み込みにくい、食べ物が喉の奥へ運べない、食後に過度に咳き込む、頻繁に唾液がたまるなどの兆候がある場合は、嚥下障害が疑われます。筋肉の動きが不十分だったり、気道が正しく閉じないため、食べ物や液体が誤って気管に入るリスクがあります。

治療・対処法

  • 食事中は必ず背筋を伸ばして座らせ、重力を利用して食べ物を食道へ導きます。食後も少なくとも30分は直立姿勢を保ち、逆流や誤嚥を防ぎます。
  • 食べ物は咀嚼しやすく、飲み込みやすい形に調整します。小さく切る、柔らかい料理(マッシュポテト、カッテージチーズなど)を提供すると効果的です。
  • 筋力回復のため、顎を胸に引き寄せてから上に伸ばす動作をできるだけ多く繰り返させます。また、頭を左右に回す、首をできるだけ遠くまでねじり、各側で約8秒間保持するエクササイズも推奨します。

注意点

  • 嚥下障害のある脳卒中患者は誤嚥のリスクが高まります。誤嚥は肺炎や呼吸不全につながるため、特に注意が必要です。感覚が鈍くなっているため、本人が誤嚥に気付かないことがあります。
  • ストローの使用は避け、液体が喉の奥にたまりやすくなるのを防ぎます。また、食事中はテレビやパソコンなどの注意散漫になる要因を排除し、食事に集中できる環境を整えましょう。

脳卒中 - 関連記事