甲状腺疾患の予後と治療別評価
抗甲状腺薬(ATD)
- マリー・J・ショモン著『グレーブス病と甲状腺機能亢進症と上手に暮らす』によると、抗甲状腺薬を服用した患者の約60〜70%は4週間以内に症状が改善しますが、15年後には10〜15%が甲状腺機能低下症に移行し、再発率は60〜70%に上ります。
放射性ヨウ素(RAI)療法
- 効果が現れるまでに約4か月要します。同書では再発率が約20%、治療後2年以内に30%が甲状腺機能低下症になると報告されています。
甲状腺ホルモン補充療法
- 適切な用量で投与すれば、甲状腺機能低下症患者は概ね良好な反応を示します。
治療しない場合のリスク
- 甲状腺機能低下症を放置すると、高コレステロール血症、冠動脈疾患、耐糖能異常などの長期合併症が生じます。
- 甲状腺機能亢進症を放置すると、不整脈、うっ血性心不全、骨粗鬆症などの重篤な合併症が発生します。
- 橋本病を治療しないと、甲状腺組織の破壊が進行する可能性があります。
副作用
- ポール・ラギエリ・スコット・アイザックス著『甲状腺疾患の簡易ガイド』によれば、抗甲状腺薬使用者の約5%が皮疹などのアレルギー反応を示し、重篤な副作用として肝機能障害や白血球減少が報告されています。
