コレステロールと甲状腺疾患の関係
米国では何百万人もの人が甲状腺機能低下症や亢進症を抱えており、診断されていないケースも多くあります。米国臨床内分泌学会は、甲状腺の働きと血中コレステロールの上昇に関係があることを示しています。
甲状腺機能低下症(甲状腺低下症)
甲状腺が十分に機能しないと、甲状腺ホルモン(チロキシン)の産生が減少し、コレステロールの分解が妨げられます。その結果、血中コレステロール濃度が上昇します。
LDL受容体の活性も低下するため、悪玉コレステロール(LDL)が血中に蓄積し、総コレステロールが増加します。
コレステロールが高い状態は動脈硬化を促進し、心疾患のリスクを高めます。
甲状腺機能亢進症(甲状腺亢進症)
甲状腺が過剰に働くと、LDL受容体が増加し、血中コレステロールは大幅に低下します。
しかし、甲状腺亢進症でも心血管系への負担が増えることがあり、注意が必要です。
診断と治療
甲状腺機能は血液検査で評価できます。検査時に同時にコレステロール測定を依頼すると、総合的なリスク管理が可能です。
甲状腺機能低下症・亢進症は、ホルモン補充療法や抗甲状腺薬で甲状腺ホルモンバランスを整えることで治療します。適切な治療により、コレステロール値と心血管リスクの改善が期待できます。
