脚潰瘍の原因と予防・対策

静脈性潰瘍

静脈不全により血液が足の組織にたまり、むくみ(浮腫)とともに血液成分が皮膚に浸出します。その結果、足首上部に茶褐色の色素沈着(ヘモジデリン染色)が現れ、皮膚が硬くワックス状になることがあります。赤みやかさぶた、かゆみを伴う炎症が起こり、形の不規則な潰瘍は主に下腿前面や足首付近にできやすく、痛みは軽度から重度まで様々です。


動脈性潰瘍

動脈硬化などで血管が狭くなると、足先への酸素供給が不足し、組織が壊死して潰瘍が形成されます。痛みが強く、丸く深い潰瘍は足の指先、指間、かかと、または靴や衣服が擦れる圧迫部位にできやすいです。皮膚は毛が抜けて光沢が出たり、蒼白・青紫色になることがあります。


神経障害性(糖尿病)潰瘍

糖尿病に伴う末梢神経障害で感覚が鈍くなると、足に小さな切り傷や水ぶくれができても気付かずに放置され、炎症と壊死が進行して潰瘍になります。主に足の指先、外反母趾部位、かかとに発生し、円形で境界がはっきりし、周囲に角質(コールス)が硬くなる特徴があります。


圧迫性潰瘍

高齢者や脊髄損傷者など、長時間同じ姿勢で体重がかかり続けると、組織への酸素供給が途絶えて潰瘍が生じます。臀部、足首、かかと、膝の裏側や側面など骨が突出している部位に多く見られます。皮膚の赤みや青黒い変色、水ぶくれ、組織の壊死に伴う黒い痂皮(エスカル)まで、段階的に悪化します。


予防と対策

脚潰瘍の予防は原因に応じた生活習慣の改善が鍵です。食事管理、足の挙上、圧迫ストッキングの使用、むくみを抑える薬剤の服用などが有効です。また、毎日皮膚を観察し、保湿を心がけ、サイズの合わない靴の使用や裸足歩行は避けましょう。

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