尿ディップスティック検査の概要と重要ポイント
尿ディップスティックは、プラスチック製の細長いストリップに複数の化学試薬が塗布された簡易的な尿検査法です。尿サンプルに浸すだけで、色の変化からさまざまな成分の有無を瞬時に判定できます。
検査の意義
ディップスティックの各試薬領域は、尿中の成分に応じて色が変化します。血液、タンパク質、糖、酸性度などの異常が示されると、腎臓や膀胱、肝臓などの疾患の早期発見につながります。結果は数秒~数分で得られます。
血液(血尿)
ディップスティックは微量の血液やヘモグロビン、ミオグロビンを検出できます。血尿は腎臓損傷、膀胱がん、腎結石、感染症、血液疾患などの重大な病態を示すことがあるため、陽性が出た場合は追加検査が必要です。
糖(グルコース)
通常、尿中の糖は検出できないほど低濃度です。ディップスティックで糖が検出された場合は、糖尿病やケトン体産生の異常が疑われ、血糖測定などの精密検査が推奨されます。
ビリルビン
ビリルビンは赤血球の分解産物で、肝臓で処理され胆汁として排泄されます。尿中にビリルビンが出ると肝機能障害や胆道系疾患が考えられ、早急な診断と治療が求められます。
感染の兆候
ディップスティックは尿中の硝酸塩や白血球エステラーゼを検出し、尿路感染症の有無を示唆します。濁った尿や異臭も視覚的に確認でき、感染が疑われる場合は培養検査などで確定診断を行います。
注意点・限界
ディップスティックは便利ですが、100%の精度はありません。検体が汚染されたり、脱水状態で尿の濃度が変化すると偽陽性・偽陰性が生じることがあります。疑わしい結果や重篤な疾患が疑われる場合は、血液検査や画像診断など追加の検査が必要です。
