水腎症の合併症と対策
水腎症は、腎盂や腎杯が異常に拡張する状態で、尿路の閉塞が原因で起こります。閉塞が部分的でも、腎臓にかかる圧力が蓄積し、症状が現れたときには腎機能障害を引き起こすことがあります。膀胱がバッファーとして働い拡張するため、症状の出現が遅れることもあります。尿路系の疾患はほぼすべて水腎症を合併し、人口の約1%が罹患するとされています。
原因
- 腎結石、血栓、尿道狭窄、先天性異常、腫瘍、神経因性膀胱、前立腺肥大などが尿路を閉塞し、腎臓に逆流圧を生じさせます。
症状
- 閉塞の程度や部位により、軽度の疼痛や尿量減少から激しい腎臓の痙攣痛まで様々です。側腹部の鈍い痛みが鼠径部へ放散したり、血尿、乏尿・膿尿、無尿、排尿障害(排尿時痛、頻尿、残尿感)などが見られます。また、吐き気・嘔吐、腹部膨満感も伴うことがあります。
- 診断は静脈尿路造影、同位体腎機能画像、腎エコーなどで行います。
合併症
- 最も一般的なのは膀胱から上行した細菌による腎盂腎炎です。さらに、腎組織の損傷、腎臓の肥大、腎不全へと進行することがあります。閉塞部位が膀胱・尿道の場合は両側性水腎症、尿管部の場合は片側性水腎症となります。
治療
- まず閉塞原因を除去し、感染予防を行います。外科手術や内視鏡的処置で結石や腫瘍を取り除くことが主な治療です。腎機能が低下している場合は食事制限や腎代替療法が必要になることがあります。腎臓の排泄を確保するために、一時的または永久的な腎盂ドレーン(ネフロストミー)を留置することもあります。再発感染には適切な抗生物質治療が行われます。
予防・対策
- 腎結石などの閉塞を防ぐため、糖分や炭酸飲料の摂取を控え、塩分・たんぱく質・カリウムの過剰摂取を避け、十分な水分(特に水)を取る食生活が推奨されます。水腎症は放置すると重篤な合併症を招くため、早期発見と適切な管理が重要です。
