UTI(尿路感染症)に使用される抗生物質とポイント

尿路感染症(UTI)は、頻尿や排尿時の灼熱感などの症状が現れます。細菌が尿道から膀胱へ侵入し増殖し、放置すると腎臓まで広がります。抗生物質による治療が基本で、代表的な薬剤は以下の通りです。

アモキシシリン

ベータラクタム系に属する抗生物質で、膀胱内の大腸菌などを抑制します。主な副作用は膣分泌物増加、かゆみ、吐き気、頭痛、腹部不快感など。重篤な副作用としてはアレルギー反応、発熱、痙攣、黄疸、血便などがあります。

シプロフロキサシン

フルオロキノロン系の薬剤で、Citrobacter freundii、Serratia marcescens、Escherichia coli、Staphylococcus saprophyticus、Pseudomonas aeruginosa、Proteus mirabilis などに有効です。副作用はアモキシシリンと類似し、関節痛、頻脈、めまい、暗色尿、痙攣、うつ、脱力感などが報告されています。

レボフロキサシン

同じくフルオロキノロン系で、複雑性UTIに対してE. coli、Klebsiella pneumoniae、Enterobacter cloacae、Enterococcus faecalis、Proteus mirabilis などに効きます。60歳以上では腱障害リスクが高まります。一般的な副作用は腹部膨満、めまい、便秘、下痢、吐き気です。重篤な副作用は悪夢、血便、皮膚水疱、肝障害、神経障害、せん妄、そして自殺念慮や自殺行動です。

ニトロフラントイン

UTI の治療・予防に用いられ、細菌の代謝を阻害して殺菌します。肝機能障害、重度腎不全、排尿障害、妊娠末期の使用は禁忌です。副作用は錆色尿、頭痛、視力低下、眼痛、耳鳴りなどがあります。

サルファメトキサゾール‑トリメトプリン(Bactrim)

スルファ薬で、3日間の短期療法が一般的です。食欲不振、嘔吐、悪心がよく見られます。重篤な副作用はアレルギー、皮膚水疱、幻覚、タール便、腹痛、膣刺激、黄疸、呼吸困難、激しい頭痛などです。

その他の選択肢

テトラサイクリン系(ドキシサイクリン、ミノサイクリン、テトラサイクリン)や、アミノグリコシド系(アミカシン、ゲンタマイシン)は重症例で併用されます。単回投与のフゾミシン(モヌロール)は妊婦に適応されることがあります。カルバペネム系のドリペネム(ドリバックス)は注射剤で、複雑性UTI の治療に用いられます。

診療上の注意点

UTI が疑われる場合は早めに医師の診察を受け、感染の程度や個々のアレルギー歴に応じた抗生物質を処方してもらいましょう。また、薬剤の副作用や服用期間を守ることが再発防止につながります。

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