ウイルス性尿路感染症の概要と対策
尿路系は膀胱、腎臓、尿道、尿管から構成されます。これらのいずれかが感染すると尿路感染症(UTI)と呼ばれます。国内の腎臓・泌尿器疾患情報センターによると、UTIは体内で2番目に多い感染症で、ウイルス、細菌、真菌が尿に侵入し、無菌状態が失われることで発症します。特にウイルス性尿路感染症は比較的頻繁に起こり、3回以上感染歴がある人は再発しやすいとされています。
リスク要因
- 女性は尿道が短く、細菌が膀胱に届きやすいため、男性よりUTIになりやすい。
- 性的に活発な女性は性交渉により尿道が刺激され、細菌が膀胱へ侵入しやすくなる。
- ダイヤフラムや殺精子ジェル付きコンドームなど、一部の避妊具はUTIのリスクを高める。
- 閉経後はエストロゲンが減少し、尿路粘膜が薄くなって感染しやすくなる。
- 免疫力が低下している疾患や、腎臓結石などの尿路閉塞もリスク要因になる。
- カテーテルや尿管チューブの使用歴があると、細菌が付着しやすくUTIを起こしやすい。
症状
- 頻尿や尿意切迫感、少量の尿しか出ない、排尿時の灼熱感などが急速に現れることがある。
- 血尿や強い臭いのする尿、濁った尿が出ることもある。
- 全身症状として倦怠感、発熱、寒気、背部や骨盤の痛みが伴うことがある。
- 上記はあくまで代表例であり、他の疾患でも類似症状が出る場合がある。
治療法
- 健康な成人であれば、抗生物質が標準治療となる。症状は数日で改善するが、処方された全ての薬を飲み切ることが重要。
- 疼痛が強い場合は、尿道や膀胱の感覚を鈍らせる鎮痛剤が処方されることがある。
- 閉経後の女性には、再発防止のために膣内エストロゲン療法が勧められることがある。
- 重症例や入院が必要な場合は、点滴で抗生物質を投与することがある。
- 治療と併せて大量の水分摂取で尿路を洗浄し、温湿布で背部・骨盤の不快感を和らげると効果的。
合併症
- 適切に早期治療すれば、通常は後遺症は残らない。
- 治療が遅れると腎盂腎炎に進行し、腎臓の永久的な機能障害を招く恐れがある。
- 妊娠中にUTIが未治療のままだと、早産や低体重児のリスクが高まる。
予防策
- 毎日十分な水分(目安は1.5〜2リットル)を摂取し、尿路を清潔に保つ。
- 女性用のスプレーやパウダー、洗浄剤は尿道を刺激するため使用を控える。
- トイレ後は前から後ろへ拭くことで、肛門から膣・尿道への細菌移動を防止する。
- 性交前に外陰部を清潔にし、性交後はすぐに水を飲んで排尿し、細菌を洗い流す。
