排尿に関する問題と対処法

排尿は腎臓に溜まった老廃物を体外へ排出する重要な生理現象です。排尿に関する症状は急に現れることもあれば、時間をかけて徐々に現れることもあります。そのため、体からのサインを見逃さないことが大切です。軽度の問題は自然に改善することもありますが、感染症や重篤な疾患の兆候である場合は医師の診察が必要です。

痛みを伴う排尿(排尿時疼痛)

排尿時の痛み(排尿疼痛、ジスユリア)は比較的よく見られる症状で、ほとんどは治療で改善します。膣の感染症や性行為感染症が主な原因で、尿が炎症を起こした部位を通過する際に焼けるような感覚が生じます。痛みが内部から来る場合は、尿路感染症が疑われます。尿路感染症は加齢や性的活動が活発な人、妊娠中の女性に多く見られ、女性の約20%が一度は経験するとされています。抗生物質で治癒するケースがほとんどですが、発熱や背部痛を伴う場合は腎盂腎炎など重篤な感染の可能性があるため、速やかに受診してください。膀胱腫瘍や尿道狭窄・瘢痕も稀な原因です。

血尿

尿に血が混じる場合は必ず医師の診察を受けましょう。腎結石、血栓、腫瘍などが考えられます。また、特定の薬剤や有害化学物質が腎臓を傷つけることでも血尿が起こります。腹痛、発熱、排尿時疼痛を伴う血尿は、感染や腫瘍のサインである可能性が高いです。

頻尿

頻尿は多くの場合は良性ですが、基礎疾患のサインであることもあります。尿量が増えていないのに排尿回数が増える場合は、尿路感染症、性行為感染症、妊娠が疑われます。妊娠や更年期、出産経験が多い女性は膀胱の支持組織が弱まりやすく、頻尿を訴えることがあります。ストレスやカフェイン摂取も排尿回数を増やす要因です。甲状腺機能亢進症の子どもは頻尿が初期症状になることがあります。尿量が増えている場合は、糖尿病や腎臓病の可能性がありますが、単に水分摂取が多い場合や高血圧治療薬(利尿剤)によるものでも起こります。

不随意排尿(尿漏れ)

くしゃみや笑い、重いものを持ち上げたときなど、膀胱に圧がかかると尿が漏れることがあります。出産経験が多い女性や妊娠中の女性に多く見られ、加齢に伴う膀胱筋力の低下でも起こります。症状が続く場合は、膀胱訓練や薬物療法で対処できます。改善が見られない場合は、泌尿器科や婦人科での診察をおすすめします。

排尿困難

排尿が途切れ途切れになる、または尿流が弱くなると、膀胱を空にするのに時間がかかります。男性では前立腺肥大による尿道閉塞が最も一般的な原因です。女性では過活動膀胱が原因で、尿意はあるものの十分な尿が溜まっていないことがあります。アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症などで神経系が障害されると、排尿困難が生じることもあります。尿意があるのに全く出なくなった場合は緊急に医療機関を受診してください。

尿路障害 - 関連記事