成長ホルモン(HGH)と筋肉への影響

機能

成長ホルモン(HGH)は子どもの成長に最も重要で、骨や筋肉などの組織の発育と再生を促します。20歳前後で体が成人サイズに達すると、下垂体からの分泌は急速に減少し、40代でほぼ停止します。HGHが減少すると、白髪・脱毛・性欲低下・筋関節痛・血行不良・記憶力低下・皮膚のしわなど、老化の諸症状が現れやすくなります。

種類

かつては死体の下垂体から抽出されていましたが、現在は合成技術により実験室で製造され、主に注射剤として提供されます。注射以外にも、体内のHGH産生を促す経口薬もあります。

副作用

合成HGHは個人差が大きく、用量調整が難しいため、通常は低用量から徐々に増量します。過剰投与すると、男性の乳房肥大、関節炎、手根管症候群、むくみ、血糖上昇などが起こります。さらに高用量を長期使用すると、顔・手足の骨や結合組織が異常に肥大する先端肥大症や、糖尿病、過剰体毛、心肥大、甲状腺・肝臓障害のリスクがあります。

代替法

経口薬は視床下部を刺激してGHRH(成長ホルモン放出ホルモン)の分泌を高め、下垂体からのHGH産生を促します。併せてソマトスタチンというHGH拮抗物質を抑制するレボスタチンが含まれます。用量調整が比較的緩やかで、合成HGHより副作用が少ないとされています。

効果

HGHは脂肪燃焼代謝を高めるため、間接的に筋肉が見えやすくなるとされています。1990年のNEJM(New England Journal of Medicine)で高齢男性を対象にした初期研究では、プラセボ群に比べて筋肉量がわずかに増加しましたが、1992年と1994年の後続研究(American Journal of Physiology、Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism)では、若年・高齢の被験者いずれも筋肉量や筋力に有意な差は認められませんでした。

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