子どもの逆流性食道炎(GERD)と喘息の関係
逆流性食道炎(GERD)とは?
子どもが食事をすると、食べ物を消化するための胃酸は通常胃にとどまります。食道下部にある弁(下部食道括約筋)がうまく機能しないと、胃酸が食道に逆流し、GERD(逆流性食道炎)の症状が現れます。この酸が気道を刺激すると、喘息の症状が悪化することがあります。
GERD が喘息症状を引き起こす仕組み
喘息は喘鳴、息切れ、胸部の圧迫感、慢性的な咳などを引き起こします。GERD があると、逆流した胃酸が食道を通って肺へ入り、気道の神経終末を刺激します。その結果、喘息の発作が誘発されやすくなります。研究によれば、喘息患者の約75%がGERD を併発しており、GERD は子どもでも大人でも喘息発作の一般的なトリガーです。GERD を適切に治療すれば、喘息発作の頻度や重症度が軽減されることが多いです。
子どもに GERD があるかを見分けるポイント
小児は自覚症状を言葉で伝えることが難しいため、保護者が注意深く観察する必要があります。以下のサインが見られたら GERD の可能性があります。
- 食後や横になったときに声がかすれる
- 食後に咳が続く、または咳が増える
- 食事後や就寝中に喘息症状が悪化する
- 処方薬を使用しても症状が改善しない
医師はレントゲンや胃食道逆流検査、pHモニタリングなどで診断を行うことがあります。
医師が処方する可能性のある薬剤
GERD の治療薬として、以下のような薬が処方されることがあります。
- 胃内ガスを減らす薬:ミリコン(Mylicon)やガビスコン(Gaviscon)
- 制酸剤:マロックス(Maalox)やミラントン(Mylantin)
- ヒスタミン H2 受容体拮抗薬:ペプシド(Pepcid)やザンタック(Zantac)
- プロトンポンプ阻害薬(PPI):ネキシウム(Nexium)、プリロセック(Prilosec)やプレバシッド(Prevacid)
これらは医師の指示に従って使用すれば安全で効果的です。
生活習慣でできるシンプルな対策
以下の工夫で GERD と喘息の両方をコントロールしやすくなります。
- 食後2時間は座位または立位を保ち、横にならないようにする
- 就寝時にベッドの頭部を15~20cm高くする(ベッドの足元にクッションやブロックを置く)
- 1回の食事量を減らし、1日5〜6回の少量食に分ける
- 食事日誌をつけ、症状が出やすい食べ物を特定する
- 喘息症状日誌も併せて記録し、食事と症状の関連性を把握する
- 医師が指示した喘息管理プランと薬剤スケジュールを厳守する
これらの対策を組み合わせることで、胃酸の逆流を抑え、喘息の発作リスクを低減させることが期待できます。
