妊娠中の薬物乱用が新生児に与える影響
医療現場では生後1か月未満の赤ちゃんを「新生児(ネオネート)」と呼びます。出生直後の数週間は、将来の健康と発達にとって極めて重要です。この時期に運動機能や視覚・聴覚が発達し始めますが、妊娠中の薬物乱用はこれらの成長過程に重大な障害をもたらすことがあります。
メタンフェタミン(覚醒剤)
母親が妊娠中にメタンフェタミンを使用すると、低体重で生まれ、過度に眠くなることがあります。授乳や呼吸といった基本的な生存スキルの習得が困難になるほか、使用頻度に応じて離脱症状(震え、掻きむしり、関節の損傷など)を示すことがあります。
マリファナ(大麻)
妊娠中の喫煙は早産リスクを高め、出生後に刺激に過敏になる、睡眠リズムが乱れるといった離脱症状が見られます。
エクスタシー(MDMA)
胎児がエクスタシーに曝露されると、先天性心疾患のリスクが上昇し、特に女児では先天性内反足(クラブフット)になる可能性が高まります。
ヘロイン
ヘロイン使用は低体重出生や呼吸困難を引き起こし、乳幼児突然死症候群(SIDS)の危険性が増します。また、離脱症状として発熱、イライラ、下痢、嘔吐、けいれんが現れることがあります。
コカイン
コカインを使用した母親からは早産や低体重児が多く、頭囲が小さいことで学習障害のリスクが高まります。さらに、脳卒中や離脱症状、SIDSの危険性も報告されています。
