小児における多嚢胞性腎臓病
多嚢胞性腎臓病は、腎臓内に液体で満たされた嚢胞が多数できる遺伝性疾患です。腎機能が低下し、最終的に腎不全に至ることがあります。成人に多い常染色体優性多嚢胞性腎臓病(ADPKD)に対し、乳幼児や小児に発症するのが常染色体劣性多嚢胞性腎臓病(ARPKD)です。
重要性
- 米国の子ども病院(Children's Hospital Boston)によると、米国内で約50万人が多嚢胞性腎臓病を患っており、その約半数がいつかは腎不全を経験するとされています。Polycystic Kidney Foundationのデータでは、ARPKDは出生20,000件につき1件の頻度で発生します。
原因
- 多嚢胞性腎臓病は主に遺伝によって受け継がれます。患者の親が疾患を持つ場合、子どもが発症する確率は約50%です。
診断
- 家族に多嚢胞性腎臓病の既往がある場合、生後すぐに遺伝子検査を行い、疾患の有無を確認します。超音波検査、CT、MRI などの画像診断も診断に用いられます。
合併症
- 腎臓以外にも肝臓に嚢胞ができることがあります。また、心臓や脳血管にも影響を及ぼすことがあります。小児患者は高血圧、頻繁な尿路感染、成長障害などの合併症を起こしやすいです。
治療
- 小児のARPKDに対する治療は、必要に応じて手術、血液透析、腎移植が行われます。疼痛管理や高血圧治療の薬剤も併用されます。
