小児の胸部骨格異常:凹胸と突出胸の概要
原因
- 原因は明確に解明されていませんが、家族内で同様の症状が見られることから遺伝的要因が関与していると考えられています(ボストン小児病院)。
症状
- 凹胸(胸骨凹凸症):胸部に非対称のくぼみがあり、深く狭いタイプと浅く広いタイプがあります。乳幼児では頻繁な風邪や肺炎、呼吸困難が見られ、成長すると胸痛、運動時の呼吸困難、頻繁な呼吸器感染、背中上部の反りがなくなる、胸が細く広がる、肩が前に出る、脊椎側弯が出ることがあります。
- 突出胸(胸骨突出症):過剰に成長した軟骨部が硬くなり、胸部が前方に突き出します。部位に間欠的な痛みや圧痛があり、運動や遊びでの不快感が出やすくなります。
診断
- 小児科医は、子どもの呼吸時の胸部の動きを観察し、安静時の胸の凹みや突出の程度を評価します。必要に応じてX線撮影で前後径を測定し、凹胸は平均より短く、突出胸は平均より長く測定されます。また、心臓が左に偏位・拡大していないか、肺容積の不均衡がないかも確認します。
治療
- 中等度から重度の凹胸は、5〜10歳頃(最低でも2歳以上)に外科手術が推奨されます。思春期前に矯正手術を行うと最良の結果が得られ、成功率は90〜95%と報告されています。突出胸も同様に、胸部の形状を正常に戻すために外科的矯正が必要になることがあります。手術後の予後は非常に良好です。
留意点
- 凹胸は約300人に1人の頻度で発生し、突出胸は凹胸の約3分の1の頻度で見られます。突出胸は男性に多く、全症例の約75%が男児です。
