小児看護の歴史
子ども病院の誕生
1855年にペンシルベニア州フィラデルフィアで設立された「Children's Hospital」は、米国初の小児病院であり、小児看護が専門分野として始まったとされています。その後、ボストン、サンフランシスコ、ニューヨークなど大都市にも小児病院が続々と開設されました。
看護学校の設立
1895年、フィラデルフィアのChildren's Hospitalが感染症患者の受け入れを開始すると同時に、看護学校を開設しました。これにより、専門的な訓練を受けたスタッフが確保され、小児看護の質が飛躍的に向上しました。
地域社会への貢献
19世紀後半から20世紀初頭にかけて、看護師は低価格の低温殺菌乳の提供や母親への衛生教育、産科ケアや応急処置の指導などを通じ、乳児死亡率の低減に大きく寄与しました。
連邦プログラムの支援
1921年のシェパード・タウナー法は、母子の健康増進のために州へ資金を提供しました。多くの看護師が乳児・産科センターで働き、母親や助産師への健康指導を行うことで、小児看護教育がさらに充実しました。
看護教育の標準化
1923年のゴールドマーク報告は、看護教育の標準化不足や病院独自の看護学校が抱える利害対立を指摘しました。この報告を受け、看護師は母子保健の重要性を訴え、地域密着型・家族中心のケア体制が整備され、小児看護の役割が強化されました。
認証と専門団体の設立
1990年に「Society of Pediatric Nurses(小児看護師協会)」が設立され、米国看護協会(ANA)などと協働して小児看護の標準とエビデンスに基づくケアガイドラインの策定に取り組んでいます。
