子どもの胆石は何が原因?
胆嚢は肝臓で作られた胆汁を貯蔵し、消化が必要になると小腸へ放出する小さな臓器です。胆汁は水分、脂質、塩類、タンパク質、ビリルビン、コレステロールで構成され、脂肪の消化を助けます。胆石は主にコレステロールやビリルビンが固まってでき、成人に多く見られますが、子どもでも発生します。子どもに胆石ができる原因は必ずしも明確ではありませんが、以下のようなリスク要因が関与します。
両親に胆石の既往がある場合、子どももリスクが高くなることがあります。
血液細胞の異常
赤血球が異常に破壊される溶血性貧血(例:球状赤血球症)では、ヘモグロビンがビリルビンに変わり、胆嚢にビリルビンが蓄積して胆石ができやすくなります。
基礎疾患
嚢胞性線維症や鎌状赤血球症などの遺伝性疾患、免疫不全(HIV感染や化学療法によるもの)を抱える子どもは胆石のリスクが高まります。
身体的状態
肥満や複数回の腹部手術、脊髄損傷の既往がある子どもは胆石ができやすいとされています。
静脈栄養(経腸栄養)
長期間にわたって点滴や経腸栄養を受けている子どもは、胆汁の流れが低下し胆石が形成されやすくなります。米国メリーランド大学の調査では、経腸栄養を受けた患者の約40%が胆石を発症しています。
症状
胆石がある子どもは、右上腹部や背中に激しい痛みを感じることがあります。痛みは食後、特に脂っこい食事の後に強くなることが多く、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。
診断と治療
超音波検査で胆石は簡単に確認できます。根本的な治療は胆嚢摘出術(胆嚢摘出手術)で、全身麻酔下で腹腔鏡により行われます。胆嚢は胆汁を貯めるだけの臓器であり、摘出しても消化機能に大きな支障はありません。胆嚢がなくなると、胆汁は直接肝臓から腸へ流れます。
