子どもの便秘:原因・症状・治療法
便秘とは、排便回数が減少したり、硬い便を痛みを伴って排出する状態を指します。子どもの排便頻度は個人差がありますが、通常は3日に1回は排便できているのが目安です。北米小児消化器・肝臓・栄養学会によると、全小児受診の約3%が便秘が原因とされています。
原因
- 18か月以上の子どもは、排便を意図的に我慢することで便秘になることがあります。繰り返し便意を無視すると、脳が排便の信号を無視するようになり、結果として便秘が慢性化します。
- 食事のバランスが崩れ、糖分が多い食事や食物繊維が不足している場合。
- 発熱や食欲不振、脱水症状を伴う疾患。
- 一部の抗うつ薬や市販の風邪薬の副作用。
症状・サイン
- 硬く大きな便、または小さな硬いペレット状の便が出る。
- 乳児は足を伸ばし、肛門や臀部の筋肉を締め付けて排便を防ごうとする。
- 幼児はつま先立ちになり、前後に揺れながら足を硬直させて排便を我慢する。
- 腹部のけいれん、食欲低下、吐き気・嘔吐、尿失禁、繰り返す尿路感染症なども見られることがあります。
治療法
- 乳児・幼児の便秘は大人とは異なるアプローチが必要です。家庭でできる対策としては、排便をした際に褒めるなどの肯定的な強化、食後30分以内にトイレに座る習慣をつくる、十分な水分や果汁を摂取させる、全粒粉シリアルや果物・野菜など食物繊維豊富なバランスの良い食事を心がけることが挙げられます。
- 症状が重い場合や年齢に応じて、医師が下剤を処方することがあります。
検査
- 家庭での対策で改善しない場合は、必ず医師の診察を受けましょう。医師は全身検査のほか、腹部の膨満感・圧痛・硬い便の触診、肛門部の観察(直腸内の硬便や拡張の有無)を行います。
- 便潜血検査や家族歴の確認により、遺伝的な便秘の可能性も評価します。
注意すべきサイン
- 便秘に加えて激しい腹痛、嘔吐、食欲不振、発熱、血便や血性下痢がある場合は、すぐに医師に連絡してください。これらは便秘だけでなく、より深刻な疾患の兆候である可能性があります。
- 便秘が続くと肛門裂傷(裂け目)ができ、出血や痛みが増し、さらに排便を嫌がる悪循環に陥ります。2週間以上便を我慢し続けると糞便嵌塞(糞便が固まって排出できない状態)になることがあり、医師による除去処置が必要になることがあります。
