感染防御の役割

米国耳鼻咽喉科学会(AAO-HNS)は、アデノイドと扁桃が協力して免疫系を守ると述べています。アデノイドは喉の左右にある柔らかい海綿状の組織で、鼻と口の奥に位置するため肉眼では確認できません。医師は専用の器具で観察します。

感染と闘う仕組み

テキサス小児外科協会によると、アデノイドの主な役割は、呼吸や飲み込みを通じて体内に侵入する細菌やウイルスから守ることです。アデノイド内の細胞は自然免疫抗体を産生し、特に免疫機能が未熟な子どもにとって重要です。ただし、年齢が上がるにつれてこの機能は次第に低下します。

過去の目的と現代の変化

かつては寄生虫や蠕虫などの感染から子どもを守る役割が大きかったものの、これらの感染は現在では稀です。そのため、現代の子どもが直面する多くの感染症に対しては、アデノイドは十分に機能しないことがあります。結果として、成人や子どもでアデノイドや扁桃が問題を起こしやすくなっています。

閉塞と症状

アデノイドが肥大すると、気道が狭くなり呼吸困難、いびき、重度の場合は睡眠時無呼吸症候群を引き起こします。耳や副鼻腔の感染で分泌物がたまり、さらに閉塞が悪化します。

子どもとアデノイドの関係

腫れたアデノイドがあっても、すぐに除去すべきというサインではありません。成長とともに自然に縮小し、呼吸への影響は減少します。外科的除去の代わりに、抗生物質で感染と腫れを抑える治療がまず選択されます。

除去手術を検討するタイミング

AAO-HNSは、抗生物質や低侵襲治療で炎症が抑えられない場合に手術を検討するとしています。医師は喉の培養検査、レントゲン、血液検査などで総合的に評価し、子ども・成人ともにアデノイド切除術(アデノイド摘出)を行うか判断します。手術後の回復期間は約2〜4週間です。