小児の虫垂炎の症状と対処法
解剖学
虫垂は大腸に付随する細長い指状の臓器で、腹部の右下部に位置します。通常は特に機能がなく、感染しなければ無症状です。虫垂の開口部に少量の便が詰まり硬化すると、閉塞・腫脹・感染が起こります。原因が不明な場合もあります。
初期症状
年長児はへそ周辺の鈍い痛みや痙攣感を訴え、右下腹部へと広がります。幼児は腹部を抱えて体を丸め、泣き叫びます。嘔吐や吐き気を伴うことが多く、胃腸炎や食中毒と誤診されやすいです。低熱や下痢が見られることもあります。
症状の進行
虫垂が腫脹すると痛みは強くなります。2歳未満の幼児は止まらない泣き声と腹部膨満が見られ、他の重篤な疾患と症状が似ているため、速やかに医療機関を受診すべきです。年長児は痛みの強さを言葉で表現できます。症状発現から1〜3日で虫垂が破裂し、腹腔内に感染が拡がると熱が急上昇します。
診断
小児の虫垂炎は緊急疾患です。自然に治ることはなく、破裂を防ぐために早期手術が必要です。受診時に医師は腹部診察を行い、必要に応じてCTスキャン、X線、血液検査、尿検査などで虫垂の炎症を確認します。
合併症
虫垂が破裂すると、感染が腹膜全体に広がり、腹膜炎を引き起こします。現代の抗生物質治療により多くは治療可能ですが、重篤化すると致命的になることがあります。
予後
炎症した虫垂の切除手術は比較的簡単で、術後2〜3日で退院し、在宅での回復指導を受けます。破裂が起きた場合は感染が収まるまで入院期間が延長されます。
