出産後の排尿困難について

出産は喜ばしい出来事ですが、体には大きな負担がかかります。マラソンに匹敵する負荷を受けた体は、回復に時間と十分な休養、栄養、そして水分が必要です。しかし、産後に体がすぐに元に戻らず、排尿困難などの合併症が起こることがあります。排尿がうまくできないと感じたら、自己管理と医師への相談で回復を早め、さらなるトラブルを防ぎましょう。

無痛分娩(薬なし出産)後の排尿

薬を使わずに出産した新しいママは、赤ちゃんが生まれてから1時間以内にベッドから起き上がり、トイレに行くことができます。立ち上がるとめまいを感じることがあるため、看護師がサポートしてくれます。早めに排尿することで、膀胱が子宮の回復(子宮収縮)を妨げるのを防ぎ、産後出血のリスクを減らせます。妊娠中の血液量増加や陣痛中の渇き、点滴での水分摂取などで体内に余分な水分があるので、焦らずゆっくり排尿しましょう。

硬膜外麻酔(エピデュラル)後の回復

硬膜外麻酔を受けた場合、麻酔薬の影響で膀胱が満たされてもトイレに行けないため、尿道カテーテルで尿を抜くのが一般的です。出産後、下肢の感覚が戻り始めたらカテーテルは外されます。エピデュラルを選んだ場合、立ち上がる際は看護師がトイレまで付き添い、縫合部やカテーテル挿入部の痛み・違和感に配慮しながらサポートしてくれます。

排尿がうまくできないときの対処法

筋肉の緊張低下、会陰部の痛み・腫れ・打撲などが原因で、尿が出にくいことがあります。そんなときは、会陰部に流水をかけたり、深呼吸でリラックスしたりすると効果的です。蛇口からの水の音や、温かいシャワーを浴びることが排尿を促すことがあります。

自宅でできる対処法

会陰部の痛みを和らげ、排尿を助けるために「シッツバス(坐浴)」が有効です。浴槽に数センチの温水を張り、エプソムソルト、海塩、ハーブティーなどを入れて入浴します。会陰部の裂傷や会陰切開後の刺激には、医薬品の外用鎮痛スプレーを使用すると痛みが軽減します。

感染症の見極めと治療

排尿が続く場合は、尿路感染症(UTI)の可能性があります。カテーテル使用が原因で細菌が侵入することもあります。発熱、排尿時の痛み、失禁、腹部の不快感などの症状があれば医師に相談してください。抗生物質と解熱鎮痛剤(アセトアミノフェンやイブプロフェン)の処方、十分な水分摂取、頻回の排尿、休養が基本的な治療になります。

女性の健康 - 関連記事