認知症患者から病歴を取得する方法
認知症患者からの病歴取得のポイント
認知症は記憶力、判断力、学習能力などの精神機能が低下する状態で、主に65歳以上の高齢者に見られます。米国だけでも約400万人が認知症に罹患しているとされ、脳卒中やアルツハイマー病など様々な疾患が原因となります。治療においては患者の病歴を正確に把握することが不可欠ですが、言語障害や記憶障害といった複数の脳機能障害が同時に起こるため、面接は難しいことがあります。以下の手順を踏むことで、認知症患者から効果的に情報を得ることができます。
ステップ1 認知機能の変化を確認する
書面や口頭でのコミュニケーションが理解しにくい、物忘れ、時間・場所の見当違い、言葉が出てこない、基本的な事実(例:現在の日付や場所)が分からないといった兆候に注目します。
ステップ2 精神症状の有無をチェックする
幻覚、妄想、抑うつ、不安、恐怖、偏執、無関心、気分の変動などの精神症状が現れていないか確認します。
ステップ3 人格・行動の変化を観察する
社会的に引きこもる、場違いな言動、イライラしやすい、爆発的な怒り、過度の浮気癖など、極端な感情や行動の変化があるか調べます。
ステップ4 家族や介護者への質問
徘徊、騒がしさ、夜間の無目的な起床など、行動上の問題について患者本人だけでなく家族や介護者にも質問し、情報を集めます。
ステップ5 日常生活機能の変化を記録する
金銭管理や計算、仕事でのミス、買い物や料理の手順忘れ、身だしなみや家事の怠りなど、日常生活での困難さを把握します。
まとめ
上記のポイントを体系的に確認することで、認知症患者の病歴を正確に取得し、適切な診療・ケアにつなげることができます。
