超音波の医療利用

多くの人は超音波といえば妊娠検査を思い浮かべます。実際、妊娠中の超音波検査は胎児との最初のふれあい体験として親にとって特別な時間です。しかし、超音波はそれだけにとどまらず、母子の命を守る重要な診断手段でもあります。イオン化放射線(X線)と違い、非イオン化放射線である超音波は安全性が高く、さまざまな臓器や組織の画像化に利用されています。

産科・婦人科

  • 妊娠中の胎児の発育や位置、母体の子宮や胎盤の状態を評価します。また、異常出血や骨盤痛などの婦人科的症状がある場合、子宮や卵巣の構造を確認するために骨盤超音波が行われます。

小部位(乳腺・甲状腺・陰嚢)

  • 高周波トランスデューサを用いて、乳腺、甲状腺、陰嚢などの小さな部位を高解像度で撮影します。乳腺超音波はマンモグラムと併用され、結節の性状評価に役立ちます。

腹部

  • 肝臓、胆嚢、脾臓、腎臓、膵臓など腹部臓器の形態異常や腫瘤を検出します。ただし、腸管はガスの影響で十分に描出できないことがあります。

血管

  • ドップラー超音波により血流の方向と速度を測定します。血流速度が異常であれば血管閉塞や血栓の可能性が示唆されます。パルス波ドップラーは速度波形を、連続波ドップラーは血流方向を色で表示します。

心臓(心エコー)

  • 心臓専門のエコーカーディオグラファーが心臓の構造と機能を画像化し、ドップラーで血流状態を評価します。心疾患の診断や治療効果のモニタリングに不可欠です。

外科・手技支援

  • 放射線科医や外科医は、カテーテル挿入、血管閉鎖、組織生検などの手技中に超音波を用いて針やカテーテルの位置をリアルタイムで確認します。これにより手術の安全性と正確性が向上します。

ヘルスケア業界(一般) - 関連記事