保険未加入の患者が緊急時に受けられる医療対応は?
緊急時の対応
米国保健福祉省の定める法律により、保険の有無に関わらず、救急室で治療を受ける権利があります。これは1986年に制定された「緊急医療処置と労働法(EMTALA)」に基づくものです。患者は状態が安定するまでの最低限の治療を受ける権利が保証されています。
保険未加入者の来院状況
保険に加入していない人も救急室を利用します。2006年の統計では、年間1億2000万件の救急受診のうち、約5割が保険未加入者でした。医療スタッフは保険の有無を確認する前に、まず患者の状態を評価しなければなりません。
治療の流れ
救急室に到着すると、まずトリアージが行われ、脈拍・血圧・体温などのバイタルサインが測定されます。緊急性が認められた場合、スタッフは患者が危険な状態から回復するまでの「安定化」処置を行い、その後で保険状況を確認します。安定化とは、患者の状態が悪化しなくなり、差し迫った危険がなくなるまでの治療を指します。
転院の可否
保険未加入だからといって、受診した病院から別の施設へ転院させられることはありません。もし当院に適切な設備や専門医がない場合は、患者の安全を確保した上で適切な病院へ転院させますが、費用回避の目的で「ダンプ」することは禁じられています。
違反時の罰則
EMTALA違反には厳しい罰則が科せられます。緊急患者を適切な処置なしに他院へ転院させた場合、1件につき5万ドルの罰金が課されます。法律制定以前は、慈善病院へ患者を「ダンプ」するケースが多く見られましたが、現在は医師や病院ともに罰則対象となります。
